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 鬼嶋龍童 -幼なじみ-

 
主人公・ヒロのもうひとりの幼なじみ。
  だが舞とは違い、常にヒロと一緒にいるような距離感は
  持っていない。
  また、口数も少なく、ヒロと多くを語ろうとはしない。

  それでもヒロは、この龍童のことを親友として、幼なじみとして、
  大切に思っている。

  その一方、現在はとあることがきっかけで二人はその縁を
  遠くし、学校でもほとんど話す機会がなくなってしまった。

  果たして、二人の過去に何があったのか?

  そして彼の冷めた眼差しは何を見据えているのか?




 

「…少し邪魔をしていいか?」

「ん?」

「…………」

「あ…」

抑えられた声量に合わせ、静かな足音が近づいてくる。

俺はそんな足音の主を前に、しばし言葉を続けることが
できなかった。

「久しぶりだな…」

「龍童…」

ようやく口にしたそいつの名前も、言葉にした瞬間、
苦い味が広がっていく。

「妹が世話になったらしいな。礼を言う…」

「お前に礼を言われるようなことはしちゃいない。
 それより、元気でやってんのか?」

「…………」

 

 

「学校を遅刻するとは珍しいな」

「…わたし、急いでるから」

「ヒロは一緒じゃないのか?」

「そんなこと、鬼嶋くんには関係ないでしょう?」

「…………」

(中略)

「忘れてくれ。どうやら勘違いをしていたようだ…」

「待って! まだ話は終わってないっ!」

「…俺とは話したくなかったんじゃないのか?」

「…………」

「ヒロ、一度だけ言う。大人しく退け」

「退けねえな」

「本気で言ってるのか?」

「分かってんだろ?
 冗談で言ってるわけじゃねえってことは…」

「…………」

「そこどけよ」

 

「今度、会った時はもう……お前を知り合いだとは思わない」